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パンタナルの眺め
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乾季と雨季で異なるパンタナルの眺め
写真撮影は Haroldo Palo Jr.さんです。
パンタナルと呼ばれる大湿原の面積はブラジル側だけでも14万平方キロメートル。
隣国のボりビア、それにパラグアイに広がる低地帯を含めると
日本の本州がすっぽりと入ってしまう広さ。

アンデス山脈のすそ野につながる
広大な地域の雨は激しい。
年間雨量は1000から1200ミリ。
その80パーセントが11月から三月の雨季に集中して
低地の大湿原に流れ込む。
この時期には
あちこちの丘は道を失って水没し
または孤立してしまう。
時には逃げ場を失った何千頭もの放牧牛を死に追いやってしまうことがある。
カウボーイたちは増水には気をつかう。
湿原の水位は1キロあたり1〜 3 センチの小さな落差で
ゆっくりと南に向いかって誰にも気づかれないな流れをつくる。
増水期の平地は水の底になり
それより数メートル高い原始林は
それぞれが隔離された丘として残される。
これらの雑木の森が動物たちの安息の場所となる。
4月に入って乾期が始まると水が引き始める。
減水とともにいずこともなく円形の沼地が現れ
沼と沼を結ぶ水路が形成されて川となる。
水底から現れた土地には
豊かな栄養分が残されている。
大地は草や潅木(かんぼく)におおわれて
美しい花を咲かせ果実を付ける。
低地に形成された円形の沼地は
藻類(もるい)と微生物を繁殖させて独特な美しい色を放ち
猛烈な勢いで魚類などの水生動物を育てる。
多くは鳥などの天敵の食餌となるが
難を逃れた魚も
沼の水量が減るとともに死を迎える。
小さな水流は跡形も無く消え
多くの沼もまた乾燥しきって消えてしまうのだ。
人の手をいれない自然の営み。
それはまるで神業といえるような生物全体の豊かな生態系を形作る。
奥深い大湿原パンタナルは
哺乳類、爬虫類、鳥類や魚類、そして昆虫類なの動物と
無数の美しい花と果実を付ける植物のための
聖域である。