
野の奥ふかく
レンゲの赤は
野の緑にかこまれているから
より美しく映(は)える。
そして
小川のせせらぎ
遠くの山陰と青い空
飛びかうチョウ
小鳥のさえずり。
まわりの自然のすべてが
レンゲの花と
とけあって
コーラスのハーモニーのように
人のこころを
うっとりとさせてくれる。
だから
やはり野におけレンゲソウ
って言うんだよ。
公園の花壇(かだん)でたいせつに育てられた
チューリップはきれい。
バラの花もきれい。
でも
自分のちからで育った野辺の草花には
なにかしら
ゆかしい気持ちがしないですか。
やはり野におけレンゲソウ
というのは
野辺の草花だけではなくて
虫たちにも同じだ。
ちょう
が
とんぼ
はち
みんな自然の中で楽しんでいる。
まわりの
すべての自然とのハーモニーが芸術になるんだ。
虫かごに入れて見るよりも
うんと
すてきだよ。
近くの雑木林を訪ねてみよう。
そこには
昆虫採集などでは味わえない
不思議なハーモニーが
きみを待っている。
遠くから眺めると・・・
なにもない林だ。
でも
中にはいってごらん。
ハーモニーを探してごらん。
ハーモニーは
与えられるもの
ではなくて
自分で求めたときに得られる
ごほうびさ。
この林のなかの草花を
雑草と呼ぶなら呼んでもいい。
消毒しないから
葉が虫にくわれていると言うのなら
言ってもいい。
でも
その自然の中に
ほんとうの
野生の命の美しさが育(はぐく)む
ハーモニーが
ただよっているのさ。
言葉では表せない
驚きと
野生どうしが食べ合いをする
悲しみの現実が
混ざり合っている自然。
その美しさと哀(かな)しさに対する
おさえきれない
いとおしい気持ちが
きみのこころに芽生えたら
それが
ハーモニーなのさ。
それでは
ハーモニーを求めて
もっと奥深くへ入っていこう
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